データを使ったコミュニケーションの最終回。プレゼンテーションで相手の行動を変化させるために、データを用いて相手をどう説得すればよいか、そのポイントについて話しています。
0:48 前回の振り返り、5:14 説得力の重要性、8:02 ポイント:データをベネフィットに変換して伝える、17:45 伝えるべきベネフィットの優先度
前回の振り返り
- TOP-Tフレームワーク:プレゼンテーションのフレームワーク
- Topic (文脈の提供)
- Orient (私たちは何を見ているのか?)
- Point (なぜそれを見ているのか?)
- Transition (それが次のポイントにどうつながるのか?)
- 認知負荷を下げるために、Orient(方向づけ)を意識しよう!コミュニケーションは話し手によるEncodingと受け手によるDecodingの組合せ。受け手の認知負荷が上がると正しくDecodingされず、話し手の言いたいことが伝わらない。
説得力の重要性
- プレゼンテーションの目的は相手のマインドや行動を変えること。そのためには相手を納得させる説得力がとても重要!
- データが間違っていないなら、言いたいことは必ず伝わる? => そうではない!
- 行動やマインドを変えられない(=プレゼンテーションの失敗)のは、データが間違っているからではなく、オーディエンスへの影響を明確にしていないから。
ポイント:データをベネフィットに変換して伝える
- ケイジへ質問:
- 持っているヘッドホンの特性をデータの観点で教えてください。
- そのデータを使い、私がヘッドホンを買うように説得してみて下さい。
- ケイジの回答(架空のデータです)
- ノイズキャンセリング機能によって80dBのうるさい音が60dBの静かな音に低減される
- 人間の言葉の振動数のレンジの音はキャンセリングされない
- 回答に対するフィードバック
- これだとデータのみの説明になっている。相手のベネフィットに変換して話すことが重要!
- ベネフィット=特性・属性(データ)が人々に与える影響
- ベネフィットは、プロダクトよりもオーディエンスに依存する
- オーディエンスによってベネフィットは変わるので、データは同じでも、話す相手によって話す内容や重視して話すポイントを変えるべき。
- ベネフィットを考えた回答例(在宅勤務している人を想定、太字がベネフィット)
- 家の周りの騒音をキャンセルしてくれるため、集中力が上がる
- マイクの性能がいいので、会議でクリアな会話ができる
- 人間の言葉の振動数のレンジの音はキャンセルされないので、同居している家族との会話や宅配が来たことは気付くことができる
伝えるべきベネフィットの優先度
- 個人的な影響 > 地域社会への影響 > 公共の利益
- 例:自宅の浸水 > 豪雨による洪水 > 地球温暖化
- 実用的なもの > 理論的なもの
- 早い > 遅い
- 損失を避ける > 利益を増やす
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